赤ちゃんは、この世に生まれた瞬間から小児科の患者さんとなります。 特に小さな頃は風邪にかかることも多く、また、アレルギー体質であったり季節によって発症する症状があったりと体調の変化は目まぐるしいものです。 ちょっとした変化が心配になったり、病気では?どう育児をしたらいいのかな?と不安になる前に、当院までお越しください。適切な処置のアドバイスも行います。

●急性疾患(風邪をはじめとするウイルス疾患、胃腸炎など):せき、たん、鼻水、喉の痛み、発熱、嘔吐、腹痛、下痢など
●アレルギー疾患:気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、蕁麻疹など
●慢性咳嗽[がいそう](8週間以上咳が治まらない):副鼻腔炎、咳喘息など

●小児のアレルギーについて

アレルギーは生活の近代化にともなって増えてきた、いわゆる現代病の一つといえます。細菌やウイルスが体外から侵入した場合、それを排除しようと免疫反応が起こります。これは我々にとっては有利に作用しますが反対に不利に作用する場合、自身の組織を傷害してしまう反応をアレルギーといいます。世の中が便利になるにつれ、多種多様なものが周りに氾濫することにより、いろいろなものに対するアレルギーが増えてきているのです。

小児アレルギーの特徴は、成長に伴って症状が変化していくことにあります。典型的なものには、新生児期におこる下痢や血便を伴い低栄養状態を引き起こす消化器症状(頻度的には稀)から始まり、乳児期には皮膚症状(湿疹やアトビー性皮膚炎)がおこり、1~2歳になると気管支喘息発作をおこすようになります。このころから食物抗原にかわってハウスダストなど吸入性抗原に感作されることが増えてきます。小児喘息の約70%が軽快し、残りは成人型気管支喘息に移行します。また、喘息が良くなっても、今度はアレルギー性鼻炎・結膜炎が発症していく…といった具合です。

このように次から次へとアレルギーが形を変えて、進行してゆくことをアレルギーマーチ(アレルギーの行進)と言います。すべてのアレルギー疾患が上のようなパターンが当てはまることはありませんが、早期にアレルギー疾患を見つけ、症状の軽減をめざすためにはまずアレルギー疾患の診断が必要です。では、それぞれアレルギーについて簡単に説明していきます。

【食物アレルギー】

原因食物を摂取した後、皮膚の発赤・腫脹、嘔吐、喘鳴などの症状が現れます。乳児~幼児期では卵、乳製品、小麦が3大アレルゲンで、成長とともに、耐性を獲得して食べられるようになるのが特徴的です。卵は3歳までに80%が耐性を獲得します。お母さんの母乳で湿疹がでる乳児、母の卵摂取を制限するとステロイド外用薬なしで湿疹が改善する乳児をしばしば経験します。乳児湿疹(生後2~3ヶ月)を過ぎても湿疹がよくならない場合には早めにアレルギー検査を受けることをお勧めいたします。年齢が大きくなるにつれて、甲殻類やそば、ピーナッツ、果物などにもアレルギー症状が出てくることがあります。これらはなかなか耐性を取得することができず、場合によってはアナフィラキシー反応と呼ばれるひどいアレルギー反応を起こすこともあるので注意が必要です。

【アトピー性皮膚炎】

アトピー性皮膚炎患者も近年増加傾向にあり、一部、食物アレルギーが原因のこともありますが、その主たる病因は皮膚のバリア機能の障害であることがわかっています。またアトピー性皮膚炎の40~50%に喘息発症があるともいわれています。スキンケアが最も大切な治療になります。保湿剤やステロイド軟膏を用いて、皮膚の乾燥や炎症を抑え、それを維持することが目標です。ステロイドは正しく使用すれば怖いことはありません。湿疹が軽快しないと、皮膚の痒み→掻破行動→症状悪化→皮膚の痒み、の悪循環(itch-scratch cycle)が止まりません。皮疹の軽快により、ステロイドの吸収量は減ってきますので、必要な量をしっかりと塗布することが大切です。


【気管支喘息】

気管支喘息とは、気管支の慢性的な炎症により呼吸が苦しくなる状態(呼吸困難)が発作的に繰り返す病気です。慢性的な炎症、反復するということが重要な2点です。診断は喘鳴(ゼイゼイ)の存在、家族歴、IgE抗体(RAST)の値等で総合的に判断していきますが、最も重要なことは繰り返し起こること(一般的には3回以上)が診断の必要条件です。慢性的な炎症(=気道の過敏性)を抑えるにはどうしたらよいか?吸入ステロイド薬とロイコトリエン受容体拮抗薬がメインとなります。この2つの薬の誕生で喘息死が減ったといっても大袈裟なことではないのです。では喘息といわれたらこの2つの薬を飲み続けなければいけないのか?喘息といっても軽症から重症型まで、春、秋の季節の変わり目にのみ起こるものから、運動時に生じるものまで様々です。薬を長期的に服用すべきか?どのような薬が最も効果的なのか、など一緒に考えていきましょう。


●慢性咳嗽(しつこい咳)とは?

【咳喘息】

喘息と同様、気道(呼吸をするときに空気の通る道)が狭くなり、いろいろな刺激に対して過敏になって、炎症や咳の発作が起こります。気管支に炎症が起きて狭くなって、乾いた咳、空咳(からぜき)が続きます。夜中から明け方に激しい咳が出たり、寒暖の差や香水や線香の香り、運動などで咳が出やすくなるのが特徴です。 気管支喘息と異なる点は、ゼイゼイ・ヒューヒューしない(喘鳴がない)点です。咳喘息は、喘息の前段階ともいわれています。咳喘息を放置すると、本格的な喘息に3割程度移行してしまうことがわかってきました。そうなる前に正しい治療をし、健康管理を続けることが大切です。

【アトピー咳嗽】

アトピー咳嗽は、アトピー素因(血液中の好酸球が多い、IgE値が高い、アトピー性皮膚炎などアレルギーの病気がある)のお持ちの方が喉のイガイガ感を伴う乾いた咳が続くというものです。喘鳴、呼吸困難発作がない。エアコン、タバコの煙、会話、運動、精神的緊張などにより咳が誘発されやすい。などが特徴です。 咳喘息とアトピー咳嗽との違いは、咳喘息では、気管支拡張剤が咳に効きますが、アトピー咳嗽では効きません。また、咳喘息は典型的喘息になる可能性がありますが、アトピー咳嗽ではそれがありません。咳喘息もアトピー咳嗽も症状も似ているため診断は難しく、お互いオーバーラップしている疾患なのかもしれません。

【副鼻腔炎症候群】

慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)に慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎(はんさいきかんしえん)、あるいは気管支拡張症(きかんしかくちょうしょう)が合併した病気が副鼻腔気管支症候群です。 小児領域では簡単に言うと蓄膿(慢性副鼻腔炎)です。咳喘息やアトピー咳嗽とは異なり湿性咳嗽(しめった痰がらみの咳)が続きます。細菌検査が必要であったり、抗生剤の長期投与が必要になることもあります。

その他

●風邪をひいた後の長引く咳が最も日常診察上、最も多く認められますが、まず1ヶ月以上は続きません。ただ百日咳は念頭に置く必要があります。
●心因性咳嗽も小学生中学年頃からみられる慢性咳嗽です。夜間の咳嗽が全くない、何かに集中していると咳をしていない、学校・家庭で咳嗽の程度に差が生じる、各種薬剤が全て効果がありません。
●大人の慢性咳嗽の原因については上記の3つに加えて、薬剤(ACE阻害剤、NSADs etc)の服用、GERD(逆流生食道炎)、COPD(慢性肺疾患)、心不全などがあります。


ひとくちに咳といってもいろいろな原因が隠れている場合もあるのです。
咳が長引いている、なかなか良くならない場合はご相談下さい。


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おおあさ鈴木
ファミリークリニック

〒069-0843
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●:鈴木将史 医師

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